書籍詳細

 経理のナレッジ

「こんなことも知らないのか」と言われないために…仕事ができる人の知恵⇒それがナレッジ

経理のナレッジ

私は11年前に会社を作り、自ら決算をくり返していく中で、「経理」という世界が見えました。そしてわかったことが3つあります。1つはビジネスマンが「なぜ経理を理解できないか」ということです。これはこの世界がまさに文科系特有のファジーさを持ち、体系化がなされていないからです。体系化どころか言葉の定義さえあやふやです。会計、財務、金融といったそもそもの言葉さえ、誰に聞いてもその違いを答えられません。本書の第1の目的は「経理の世界をミステリアスからシステマチックに」です。
2つ目はビジネスマンが「何を知らなければならないか」ということです。経理に関するほとんどの本がそのルールを実例で解説し、そのルールのもとで経理が実行できるように考えています。しかしビジネスマンのうち経理という仕事を担当する人はごく一部です。ビジネスマンが知らなくてはならないのは、ルールやルールの使い方でなく、「なぜそういうルールにしたのか」ということです。本書の第2の目的は「経理を覚える、身につける」ではなく「経理を理解する」です。覚えることは忘れますが、理解は一度すれば終わりです。
3つ目は「経理を理解してどうするか」です。経理を理解する目的は経理の仕事の大切さを知ったり、「経営者の思いを理解する」のが目的ではありません。当然のことですが、自らのビジネスに生かすことです。本書の第3の目的は「ビジネスに生かせることだけを知る」ということです。

―『はじめに』より抜粋―

目次

  • 第1章:経理の要素
    • テーマ 1:経理って何?
    • テーマ 2:財務と金融
    • テーマ 3:税金の計算
    • テーマ 4:株主への報告
    • テーマ 5:社会への報告
    • 【coffee break】1.税金は何が公平か
  • 第2章:カネを集める
    • テーマ 6:返すカネと返さないカネ
    • テーマ 7:カネを借りる
    • テーマ 8:カネが返せない
    • テーマ 9:カネは借り続ける
    • テーマ10:大衆から借りる
    • テーマ11:買っても払わない
    • テーマ12:借用書が流通する
    • テーマ13:株主から集める
    • 【coffee break】2.担保から目利きへ
  • 第3章:使ったカネを集計する
    • テーマ14:カネの集計表
    • テーマ15:カネになりやすさ
    • テーマ16:カネの内訳
    • テーマ17:売上を立てる
    • テーマ18:在庫を調べる
    • テーマ19:作るのにかかったカネ
    • テーマ20:右と左にデータを分ける
    • テーマ21:つじつまが合わない
    • テーマ22:3つの B/S
    • テーマ23:いろいろな利益
    • テーマ24:利益のルール
    • 【coffee break】3.企業は誰のものか?
  • 第4章:使ったカネを分析する
    • テーマ25:運用してリターンを得る
    • テーマ26:もうけ度を見る
    • テーマ27:すべて ROI
    • テーマ28:つぶれない度を見る
    • テーマ29:入ってくるが出ていかないカネ
    • テーマ30:キャッシュフロー
    • 【coffee break】4.土地のマジック
  • 第5章:明日のために計画する
    • テーマ31:投資と DCF
    • テーマ32:企業価値とは
    • テーマ33:借金返済計画
    • テーマ34:一番小さな利益
    • テーマ35:予算とは
    • テーマ36:目標を調整する
    • テーマ37:ユニットの利益を考える
    • 【coffee break】5.予算達成

概要

経理のナレッジ
初 版 :2005年5月
発行所:同友館
価 格 :1,000円+税