書籍詳細
計数分析のセオリー
ひこ
B/S、P/L の意味を知っていますか? 数字に弱い人にこそオススメのやさしい教科書です!
私は17年前に中小企業診断士という資格をとり、その受験勉強の過程で経理について一通り学習しました。そして10年前に会社を作りました。ところが最初の決算、特に税務申告ではわからないことだらけでした。中小企業診断士として税理士にこの仕事を依頼するのはくやしいので、何とか自分でやり遂げようと思い、さまざまな本で学習しました。そして何冊もの本を読んでいるうちに気がついたことがあります。すべての本が「経理のプロ」という「数字を作るプロ」が書いたものであり、数字を使うビジネスパーソンが書いたものがないことです。そのためそれらの本は非常にテクニカルであり、方法論に終始しています。簿記の教科書は仕方がないにしても、経営者向けの財務分析の本でさえどういう式で計算するかは書いてありますが、なぜそういう式なのか、この数字をどのように経営に役立てたら良いのかが書いてありません。
私は自分の会社の経理担当として10回の決算を行い、かつ社長兼マネジャー兼プレイヤーとして、さらにはコンサルタントとして仕事をしてきました。そして本当の数字の使い方がわかったと思っています。
本書は経理に関しては素人の私が自らの実務経験、学習経験をまとめたものです。本書の読者対象はすべてのビジネスパーソンであり、彼らに計数の理論・使い方(これがセオリー)を学んでもらうための教科書です。
目次
- 序章:計数分析とは
- 計数とは
- 表にしても使えない
- "犯人"をさがす
- グラフにしても使えない
- 経理のデータが使えない
- セオリーの構成
- セオリーの使い方
- 第1章:企業データ
- セオリー1:会計には MUST と WANT がある
- セオリー2:税金を計算するときは P/L と B/S が必要
- セオリー3:P/L は配当限度額、B/S は元手の使い道
- セオリー4:証券取引法の決算書は公開・公平
- セオリー5:株価の下落は企業経営を圧迫する
- セオリー6:P/L、B/S は集計表
- 第2章:財産データ
- セオリー7:資産はカネで買った財産
- セオリー8:モノが流れてからカネが流れる
- セオリー9:来期返す借金と返さない借金に分ける
- セオリー10:社債は直接の借金
- セオリー11:資産は計算値
- セオリー12:B/S は財産内訳と資金内訳
- セオリー13:連結決算は公開・公平のために行う
- セオリー14:持株会社はコーポレートブランド
- 第3章:利益データ
- セオリー15:収益と費用は同時に発生させる
- セオリー16:売上原価は棚卸で計算する
- セオリー17:利益はマージン、本業、今期に分ける
- セオリー18:B/S 上の利益は資産価値のアップ
- セオリー19:限界利益で目標売上を作る
- セオリー20:利益計画は CVP 分析で
- セオリー21:予算は目標と予測の調整
- 第4章:キャッシュフローデータ
- セオリー22:2つのデータを同時に起こしてチェ;ツクする
- セオリー23:資産の価値を下げて費用を均等化
- セオリー24:減価償却費は入ってくるカネ
- セオリー25:キャッシュフロー計算書は現金増減の内訳
- セオリー26:キャッシュフローを割り引いて投資価値を考える
- 第5章:財務分析
- セオリー27:財務分析は「もうけ度」と「つぶれない度」
- セオリー28:ROI は回転率と利益率に分ける
- セオリー29:収益性、生産性はすべてROI
- セオリー30:安全性は資金になるスピードを見る
- セオリー31:固定資産は減価償却費で買う
- セオリー32:B/S で利益の内訳がわかる
- 第6章:予測
- セオリー33:過去のデータと統計を使って予測値を出す
- セオリー34:平均で予測する
- セオリー35:時系列分析は波の傾向をとらえる
- セオリー36:傾向を線で表し予測する
- セオリー37:関係の強いもので予測する
- セオリー38:わかっているデータでわかっていないデータを予測する
- 第7章:原価・在庫データ
- セオリー39:原価計算は目標設定のために行う
- セオリー40:ABC 計算で作業別原価を知る
- セオリー41:変数を入れて原価を見積る
- セオリー42:需要を正規分布で考える
- セオリー43:在庫量を欠品率で決める
- セオリー44:スピードを上げて在庫を削減する
- 第8章:データ処理
- セオリー45:情報システムとは各仕事がつながっている状態
- セオリー46:データベースとは共有化
- セオリー47:仮説立案では次元を落とす
- セオリー48:シミュレーションで結果を予測する
- セオリー49:反対のことを仮定して棄却する
- セオリー50:情報システムの価値は期待利益のアップ
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概要
- 計数分析のセオリー
- 初 版 :2004年5月
- 発行所:同友館
- 価 格 :1,800円+税